LEDを6本縦に並べる場合省エネルギーなLED点灯方法

省エネルギーなLED点灯方法を考える
LEDを点灯させる際、回路の設計によって消費電力を抑えることができます。特に、電池で駆動する場合は、適切な回路設計を行うことで点灯時間を延ばすことが可能です。今回は、12Vの電源を使って6個の白色LEDを縦に並べた場合の回路を比較し、より省エネルギーな方法について解説します。
方法①:LEDを6本独立で縦に並べる場合
白色LEDの電圧を3V、電流を20mAで流すとします。このとき、12Vの電源を使って2次元的に縦に並べる場合、それぞれのLEDに450Ωの抵抗を直列に接続します。
抵抗値の計算
抵抗値 R はオームの法則を使って計算できます。
R = (電源電圧 – LEDの順方向電圧) ÷ LEDの電流
R = (12V – 3V) ÷ 0.02A = 450Ω
回路の構成
- LEDを6個、1列に縦に並べる(物理的な配置)
- 各LEDに対して独立した450Ωの抵抗を直列接続
- 電気的には6本の並列回路として動作
電流と消費電力
- 1本のLED回路あたりの電流:20mA
- 6本のLED回路が並列に存在するため、全体の電流は120mA
- 消費電力が大きいため、電池駆動ではすぐに電池が消耗してしまう
方法②:3直列×2並列で縦に並べる場合
省エネルギーな回路を考えると、LEDをそのまま6本並べるのではなく、「3個直列×2並列」に接続する方法が有効です。
抵抗値の計算
3個のLEDを直列接続する場合、抵抗値 R は次のように計算できます。
R = (電源電圧 – LED合計電圧) ÷ LEDの電流
R = (12V – 9V) ÷ 0.02A = 150Ω
回路の構成
- LEDを2次元的に縦に6個並べる(物理的配置はそのまま)
- 電気的には3直列×2並列の回路として接続
- 各直列回路に150Ωの抵抗を1つだけ接続
- 裏の配線で3直列の回路を作り、それを2列並列接続する
電流と消費電力
- 1つの直列回路の電流:20mA
- 2つの並列回路の合計電流:40mA
- 方法①と比べて消費電流が約3分の1に削減
省エネルギーのメリット
この「3直列×2並列」の回路にすることで、以下のようなメリットがあります。
- 消費電流が減る → 120mA → 40mA となり、電池が長持ちする
- 電池駆動時間が3倍 → 同じ電池を使った場合、LEDの点灯時間が約3倍になる
- 発熱が少なくなる → 不要なエネルギーの消費が抑えられ、回路が安定する
まとめ
LEDを点灯させる際、単純に並べるよりも「直列と並列を組み合わせた回路」を考えることで、
- 消費電流を減らせる
- 電池の持ちを良くできる
- 効率的な回路が作れる
というメリットが得られます。
特に電池で駆動する場合、少しの工夫で電池寿命を大幅に延ばせるので、ぜひ活用してみてください!