整流ダイオードは並列接続できない!
もくじ
整流ダイオードの並列接続はNG
これも、開業当時から解説してきたことなのですが、
未だに、1Aを2本並列に接続して、2Aとして使っています。
というユーザー様が多いので、あらためて解説しておきます。
抵抗は並列で接続出来るのですが、
ダイオードは半導体であり、全く同じのスペックのものは生産できないので、
並列接続すると、回路の破損に繋がります。
なぜ並列接続出来ないのか?
これは、ダイオード関連を扱う上で、常識的な事になります。
仮に同じメーカーの同じロットのダイオード1Aが2本あったとします。
この2本の順方向電圧にはバラツキが必ずあるのです。
並列に接続すると、片方どちらかのダイオードに電流が集中する可能性が大きいのです。
すなわち1Aのダイオード2本並列で、2Aとして
使うと、どちらかのダイオードに高負荷がかかり、
同じスペックのダイオードは存在しないのが現状です。
並列接続したときのデメリットは?
抵抗などの素子は線形素子と呼ばれ、電圧の大きさに比例して電流が流れる素子です。
ダイオードは非線形素子で電流が、電圧と比例しない素子なのです。
3A流したいが、1Aしかない。。3本並列にしちゃえ!
これをすると、どれかの1Aに流れる電流が集中して、焼け切れる可能性があります。
ダイオードだから。。ってナメてると
火災に発展しますので、
十分注意して下さい。
ダイオードは必要な容量の1/3くらい目安でアンペア数を選ぶ
ダイオードの容量は、使用したい容量(アンペア)の半分くらいが良いのです。
マージン見て、1/3以下なら余裕ですね。
0.3Aから0.4Aくらい必要な回路なら、1Aで十分でしょう。
0.7Aくらい流れる回路なら、精神衛生上の面でも2Aを選択します。
大は小を兼ねるのが、ダイオード
0.1Aしか流れない回路に2Aの容量のダイオードを使用しても大丈夫です。
極端に1Aしか流れない回路に、10Aのダイオードを使用しても問題なしです。
なので、一般的なLED工作なら1A、2A、3Aくらい持っていれば
十分でしょう。
2022年5月26日追記
どうしても並列にしたいときは、ダイオードの前にそれぞれバランス抵抗を挿入して下さい。
東芝さんのページにもあったので引用しておきます。