超音波カッターNH7603を長持ちさせるためのメンテナンス方法【前編】

もくじ
超音波カッターNH7603を長持ちさせるためのメンテナンス方法【前編】
超音波カッターNH7603を長く使い続けるためには、日頃のメンテナンスが非常に重要です。
特に「刃の固定具」や「イモネジ」といったパーツの状態が、刃の切れ味や安全性に直結します。
本記事では、NH7603を使用している初心者の方にもわかりやすく、交換部品の役割や定期的なメンテナンス方法、そして実際にあったトラブル事例を紹介しながら、正しい使い方を詳しく解説します。
超音波カッターの刃はどうやって固定されている?
超音波カッターNH7603では、超音波の振動を刃に伝えるために「固定具(ホーンアダプタ)」と「イモネジ(小ネジ)」を使用して刃を保持しています。
この部分がしっかり固定されていないと、 ・刃に正しく振動が伝わらない ・切れ味が極端に落ちる ・本体やハンドピースが熱を持つ といった不具合が発生します。
固定具やイモネジの劣化で起こるトラブル
切断する対象物によっては、切っているうちに熱で素材が溶けて刃の根元や固定具に入り込み、固着してしまうケースがあります。
上記画像は、固定具が劣化しすぎて割れてたものです。
刃と固定具をはさむ分が黒化してます。
これも本体故障していた事例です。
この状態で使い続けると、 ・刃が外せなくなる ・ホーン内部に素材が焼き付き、最悪本体ごと故障する ・異音や異常発熱などが起こる といった致命的な問題につながります。
上記のような状態は本体破損する固定具の例です。
実際に、切断対象が溶けて刃の隙間に入り込み、振動が正しく伝わらずハンドピースが破損した事例もあります。
上記は錆びてしまってる事例です。(ハンドピース破損)
定期的なメンテナンスがNH7603を守る
これらのトラブルを防ぐために必要なのが、定期的なメンテナンスと部品交換です。
特に以下のタイミングで点検・交換を行うことをおすすめします。
– 1~2ヶ月に一度、固定具と刃を外して清掃 – 焼き付きや汚れが確認されたら、固定具・イモネジを新品に交換 – 振動が伝わらない・刃が外れにくいと感じたら即メンテナンス 金属疲労や素材の固着は目視で確認しづらいため、定期的に交換することで安心して使い続けることができます。
左から劣化したイモネジ、まだ使えるイモネジ、右が新品です。
酷いものは真っ黒になっているものもあります。
定期交換必須です。
固定具とイモネジの交換方法(概要)
交換作業はそれほど難しくありません。
1. 電源を切り、刃を固定しているイモネジを緩めて刃を外す
2. 固定具を本体から外し、内部の汚れや樹脂カスを清掃
3. 新しい固定具とイモネジを取り付け、刃をセットして固定
上記のようにイモネジを閉める場所を間違えても、本体基板が故障します。
振動が伝わらないので、オーバーヒートします。
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まとめ:NH7603を長く使うために
超音波カッターNH7603は非常に便利な工具ですが、その性能を発揮し続けるには定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
今回ご紹介したように、「固定具」と「イモネジ」のチェックや交換を習慣化することで、刃の固着や本体の破損といった大きなトラブルを未然に防ぐことができます。 後編では、さらに詳しい清掃や予防策、長持ちさせる具体的なポイントについて解説予定です。
ぜひお楽しみに。
超音波カッターNH7603のホーン内部を洗浄・研磨するメンテナンス方法【後編】
今回のブログをYouTubeチャンネルにて動画にて解説しました。
上記の記事内容をNORIの解説付きでしっかりレクチャーしています。
壊さないために必見です!